研究委員会について
登山(高所)における医学研究の遂行にはいくつかの高いハードルがあります。種々の素因を揃えた多数の被験者を集めることが容易ではなく、その被験者を囲む環境要因についても同等の安定した状況を再現することが難しいためです。加えて、測定機器も山中で使用可能な物、搬送できる物が限られるという側面を持っています。
本委員会は、そのような登山医学の研究を、研究者達が連携して、効率よく進めて行けるよう補助する役割を担っています。
現在、以下の3つのプロジェクトを進めていますが、今後の必要性に応じて、更に発展させ、登山医学の進歩に寄与できるよう努めて参ります。
学術集会の補助
年次大会は、各大会長が独自の様々な工夫を凝らしつつ開かれて参りました。
ただ、大会長が担うべき業務が非常に大きい事と、登山医学の更なる発展のために各年の大会内容を縦糸で結ぶ事を考え、大会長の業務を補佐しています。
重症高山病等の事例集積
高山病は、時に重症化して命に関わりますが、発症する場所が高地であると、病態を詳細に解明するための検査が実施できるまでに、発症からかなりの時間が経過してしまうため、予防や治療に向けての有益な情報が得難いという問題を抱えています。
この対策として国内の重症高山病の事例集積を行おうと現在準備中ですが、高山病だけでなく、他の重症疾患等へも範囲を拡大させるべく企画しています。
富士山測候所活用の推進
旧富士山測候所の高所医学研究・高所順応研究への活用を推進させるべく活動しています。
(富士山測候所については、→コチラ←を参照)