「山を愛する全ての方々へ」
 
「正しく怖がりましょう」
何度となくこの言葉を聞かれたのではないでしょうか
怖がることを怠ると、密かに忍び寄る病が人々を飲み込んで行きます
でも、恐れすぎると、楽しみは断たれ、時に仲間との亀裂さえ生みます
これ、何かよく似ていると思いませんか

山を目指す時、怖がることを忘れると、人は命を落とします
でも、恐れすぎると、喜びも仲間と健闘を称え合うこともありません
そうです、山を愛する人は、この言葉を最もよく理解している人です
当然です
ウイルスも、登山者がその脅威を良く知る自然の一部ですから

だから今、我々は範を示さねばなりません
小さな幸でも大きく喜ぶことができる、そんな心の豊かさを
臨機には私意を抑え、耐える強さを
たった一人の心無い行為であっても
全ての登山者の善意が損なわれると知っているのですから
(2020.06.12 代表理事・臼杵尚志)
Update 登山者・山小屋関係者の皆様へ  

    1. 4月~5月のGW期間における新型コロナウイルス感染対策へのご協力、ならびに夏期秋期の登山シーズンにおける感染制御へのご努力に心より感謝申し上げます。
    2. 国内の非常事態宣言発令に伴い、当学会では感染の拡大防止と山小屋で働く方々の安全を確保する観点から疾患の正確な情報と対策をこのHP上で発信し、ご理解いただけるよう努力してまいりましたが、これらは山小屋の営業自粛を要請したものではありません。
    3. 今年の主な登山シーズン中に登山に関連した大きなクラスターの発生はなかったと認識しておりますが、本感染症が終息した状況でないことは皆様よくご存じのとおりです。引き続きそれぞれの地域の行政等の指導を確認しつつ、今後とも慎重にご対応いただけますようお願いいたします。
    4. なお、当学会では、今後も正確な医学情報と安全な登山のための知識をお知らせすべく、HP上の記事を更新して参ります。
(2020.10.12) 
本疾患の解説は ≫こちら≪ 
行政からのお知らせはこちら ⇒ ≫岐阜県≪
登山者の方々へ  
「新型コロナウイルス感染防止と登山について」
 
 ◎:日帰り登山に関するもの
 ※:宿泊を伴う登山に関するもの
 以下は概要です。詳細は「➡ 本文は ≫こちら≪」よりご覧ください。

【登山の前に】
    1. ご自分の居住地域・登山対象地域における行政からの要請に従って下さい。(◎・※)
    2. 日帰り登山と山小屋に宿泊する登山は分けてお考え下さい。(◎・※)
    3. 登山前2週間に感染多発地域への訪問予定や、訪問歴がないか確認して下さい。(◎・※)
    4. ご自分を含めて「全ての人が感染者の可能性がある」とお考え下さい。(◎・※)
    5. ご自分の体調はより慎重に管理して下さい。(◎・※)
    6. 普段の登山以上に安全に配慮した計画を立てて下さい。(◎・※)
    7. 少ない人数のパーティを心がけて下さい。(◎・※)
    8. 普段以上に天気予報に注意して下さい。(◎・※)
    9. 山小屋に宿泊する場合は事前に各小屋の状況や対応を確認して下さい。(※)
    10. 宿泊する際に持参すべき物を、必ず事前に確認しましょう。(※)
    11. 「今、どうしてもその山への登山が必要か」を慎重にお考え下さい。(◎・※)
【登山時の注意】
    1. 全ての行程で"三密"の全てを避けましょう。(◎・※)
    2. 登山対象地域でお住まいの方のお気持ちにもご配慮ください。(◎・※)
    3. 登山口までの移動手段に注意しましょう。(◎・※)
    4. 登山中や休憩中も不必要な会話、他の登山者との接触は最低限にして下さい。(◎・※)
    5. 山小屋では他の登山者との距離を十分に保ち、マスクを着用して下さい。(※)
    6. 向かい合っての食事、話しながらの食事は避けて下さい。(◎・※)
    7. 水場など可能な所では「徹底した手洗い」を励行して下さい。(◎・※)
    8. 体調を崩した時は下山して下さい。(◎・※)
    9. テント泊の場合も十分な空間、換気に配慮して下さい。(※)
    10. 「引き返す勇気」を忘れないで下さい。(◎・※)
    11. 国内の救助活動も全く従来通りではないことをご理解下さい。(◎・※)

【下山後の注意】

    1. 体力の回復に普段以上に留意して下さい。(◎・※)
    2. 感染の症状があれば、地元の相談窓口に相談し、山小屋へもご連絡下さい。(◎・※)
    ➡ 本文は ≫こちら≪ 
    (2020.06.09) 
    山小屋関係者の皆様へ  
    「新型コロナウイルス感染-山小屋における対応の目安」
     
    「小屋開きの延期」等による感染対策への多大なるご協力に感謝いたします。

     以下は概要です。詳細は「➡ 本文は ≫こちら≪」よりご覧ください。

    【基本事項】
      1. 「山小屋と従業員を守ること」を一番にお考え下さい。
      2. 1人の感染者も出さない・全従業員の命を守る を最優先させて下さい。
      3. 山小屋の様々な開き方についてご考慮下さい。
    【小屋開きの前に】
      1. 従業員と登山者の接点を最小限にする工夫をしましょう。
      2. 従業員間においても三密を避けられるようなスペースを確保しましょう。
      3. 充分な防御具と手指衛生のための物品を準備しましょう。
      4. 宿泊者数を制限し、完全予約制の導入についてもご検討下さい。
      5. 食堂や宿泊室を少人数で使用できるよう工夫しましょう。
      6. 感染が疑われる登山者に対応するスペース・手順を必ず事前に決めておきましょう。
      7. 従業員の間で感染防御の方法を周知しましょう。
    【感染対策の基礎】
      1. 感染の防御策について知りましょう。
      2. 従業員は手洗いを徹底し、登山者にも徹底してもらいましょう。
      3. 従業員は常に自己を防御する行動をしましょう。
    【従業員の防御具】
      1. 必要に応じてゴーグルなどで目の保護をしましょう。
    【受付・売店業務】
      1. 予約の際には入山前の行動予定・症状の有無を確認しましょう。
      2. 予約の際に、必ず個人認証とマスク・インナーシーツ等を持参するように伝えて下さい。
      3. 従業員は常時使い捨ての手袋を用いましょう。
      4. 小屋での宿泊受付の時に行動歴・症状を確認しましょう。
      5. 宿泊受付では、必ず個人が特定できるように個人認証を確認しましょう。
      6. 受付後の登山者には、手指消毒とその場でのマスク着用をしてもらって下さい。
      7. 受付で登山者の体調を確認(体温測定・症状の有無の確認)して下さい。
    【宿泊室】
      1. 宿泊室こそ三密を避けましょう。
      2. 持参した寝具の使用や寝具の不使用期間を設けるなどの工夫をしましょう。
    【食堂・談話室】
      1. 食事の時は特に注意して三密を避けましょう。
      2. 配膳時の密集・密接・間接的接触の回避にも工夫が必要です。
      3. 登山者が向かい合っての食事、話しながらの食事をしないよう注意して下さい。
      4. 「朝食は全員弁当」も有力な候補とお考え下さい。
      5. 食器は通常通り洗えます。
      6. 食器の持参や夕食を弁当にする等についてもご検討下さい。
      7. 食堂・談話室の使用制限をご検討下さい。
    【清掃業務】
      1. 手がよく触れる場所を消毒して下さい。
      2. トイレ掃除はタイミングを考え、十分自己防御をして行って下さい。
      3. 廃棄物は素手で触れずに、ゴミ袋の口をしっかり閉じて廃棄して下さい。
    【感染を疑われる登山者への対応】
      1. 感染を疑う登山者は、山小屋では「感染者」として扱いましょう。
      2. 下山が可能ならすぐに下山させましょう。
      3. 宿泊させる場合は、必ずドアが閉まる個室に入ってもらいましょう。
      4. トイレ以外はその部屋から出ないようにしてもらって下さい。
      5. トイレに行くときは必ず不織布製の使い捨てマスクを正しく着けてもらいましょう。
      6. 同行者には、当該登山者とも他の登山者とも異なる部屋を使用してもらいましょう。
      7. 感染を疑う登山者・同行者共に食事は弁当とし、中で食べてもらいましょう。
      8. 感染が疑われる登山者に接する方は充分な自己防御をして下さい。
      9. 従業員が部屋に入る時は、先にその登山者・同行者にマスクを着けてもらいましょう。
      10. 防御具は、装着する時よりも外す時の方が危険であることをご理解下さい。
      11. 十分な自己防御なしでその登山者と接した従業員はすぐに下山させましょう。
      12. 使用後の部屋は60~90分経過した後に消毒をして下さい。
      13. 部屋を消毒できない場合は十分な日数、立ち入りを禁止しましょう。
      14. 救助要請の際には必ず新型コロナ感染の疑いがある旨をお伝え下さい。
    ➡ 本文は ≫こちら≪ 
    (2020.06.09)