「正しく怖がりましょう」
何度となくこの言葉を聞かれたのではないでしょうか
怖がることを怠ると、密かに忍び寄る病が人々を飲み込んで行きます
でも、恐れすぎると、楽しみは断たれ、時に仲間との亀裂さえ生みます
これ、何かよく似ていると思いませんか
山を目指す時、怖がることを忘れると、人は命を落とします
でも、恐れすぎると、喜びも仲間と健闘を称え合うこともありません
そうです、山を愛する人は、この言葉を最もよく理解している人です
当然です
ウイルスも、登山者がその脅威を良く知る自然の一部ですから
だから今、我々は範を示さねばなりません
小さな幸でも大きく喜ぶことができる、そんな心の豊かさを
臨機には私意を抑え、耐える強さを
たった一人の心無い行為であっても
全ての登山者の善意が損なわれると知っているのですから
(2020.06.12 代表理事・臼杵尚志)