ネパール大地震義援金のお願い

2015年5月07日 一般社団法人日本登山医学会

nepalの地図 2015年4月25日、ネパールで大地震が発生し多くの被害が出ました。
一般社団法人日本登山医学会では、登山医学関係者の活動の場として大きな意味を持つネパール国にできる限りの支援を行いたいと考えております。その一つとして募金活動を開始いたしましたので、ご協力賜りますようお願い申し上げます。

 募金は学術集会会場などに設置する募金箱にお願いいたします。
 また、募金の送金先として、以下の団体を候補としております。ご協力のほどよろしくお願いいたします。
 尚、今すぐご入金希望の方、学術集会会場にお越しになれない方は、下記義援金募集団体の募金受付口座に直接ご入金いただきますようお願いいたします。
 確実な実績がある、現地のしかるべき組織に確実に到達する、国際的にも信頼できる方の紹介である、という基準に基づき、日本登山医学会として義援金送付先をお知らせします。 >こちらをご覧ください。<


日本登山医学会 第35会会場での募金のお礼
 ネパール大地震被災地への義援金募金にご協力頂き大変ありがとうございました。
 当日会場では会員を中心とする参加者の皆様方から総額74,000円の募金を頂きました。
 2015年6月4日に国内山岳団体合同募金口座(日本山岳会設置)に振り込まさせていただきましたのでご報告申し上げます。


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ネパールの地震発生後まもなく、混乱の渦中にある現地に、私たち『日本登山医学会』の会員であり、認定山岳医にエントリー中の、山本太郎先生(長崎大学熱帯医学研究所国際保健学分野主任教授・長崎大学医学漕艇部部長)が入りました。
 山本医師の入った、カトマンズの北西にあるSindhupalchowk Districtでは、80-90%の家屋(石・ブロック・モルタル造り)が居住不能に、20%が壊滅状態(コンクリート造りの建物はsafeである)。 道路はいたるところに亀裂が入っていて寸断されている(コンクリート製の橋は大丈夫)。 この地域の人口29万人中3000人の死亡が予測される、との報告も出ています(Mark Zimmerman, Stephen Knoble / Nick Simons Instituteらによる)。
 医師の眼からみた混乱の現地からの、生々しい報告を皆様と共有させて頂きたいと思います。
 第一報は5月1日付け。前日にカトマンズ入りした山本医師が現地へ出発前の慌ただしい時間にまとめています。
 第二報は5月5日付け。医療援助の報告となっています。以下をご覧ください。

ここでは、ネパールの大地震に関連した最新情報を皆様にお伝えします(最終更新2015/5/26)。

 『ネパール地震「今後は衛生面を」 医療支援の医師帰国』(2015/05/10)
 山本太郎先生を取材した記事が朝日新聞デジタルに掲載されました。  (→掲載記事は削除されました)。
(2015年5月5日記述) ネパールの地震発生後、1週間以上が過ぎました。
 急性期は過ぎつつあります。 カトマンズもひどい状況ですが、Haitiなどとは違い医療機関などを含む社会インフラがなんとか維持できているようで、起こっていることは理解の範疇にあるようです。
 しかし、近郊の村、hill sideの村の情報は乏しく、震源地に近いことを考えると被災状況は更にきびしいのではと思われます。

 ここに、私たち日本登山医学会の会員であり、認定山岳医にエントリー中の、山本太郎先生(長崎大学熱帯医学研究所国際保健学分野主任教授・長崎大学医学漕艇部部長)が入りました。
 第一報は5月1日付け。前日にカトマンズ入りした山本医師が現地へ出発前の慌ただしい時間にまとめています。
 第二報は5月5日付け。医療援助の報告となっています。 山本太郎医師の生々しい報告を共有したいと思います。

 山本太郎医師の入った、カトマンズの北西にあるSindhupalchowk Districtでは、80-90%の家屋(石・ブロック・モルタル造り)が居住不能に、20%が壊滅状態(コンクリート造りの建物はsafeである)。 道路はいたるところに亀裂が入っていて寸断されている(コンクリート製の橋は大丈夫)。
 この地域の人口29万人中3000人の死亡が予測される、との報告も出ています(Mark Zimmerman, Stephen Knoble / Nick Simons Instituteらによる)。

 緊急の課題として、
1.仮設の住宅の整備:モンスーンが近く、雨・蚊の対策も急務
2.食糧援助:乳幼児食、授乳中の母親へのサポート。
3.医療支援:既存の医療ポストの活用。遠隔医療システムが欲しい。

などが挙げられています。

<< ネパールより 第一報 2015年5月1日 >>

 昨日、カトマンズ入りしました。
 市内にはところどころ倒壊した建物がありますが、比較的平静な様子です。
 一昨日、昨日より商店も再開したとのこと。 支援物資の購入に向かったスーパーマーケットも生鮮食料品の入荷が少ないことを除いて、機能しています。

 本日、朝一番で、バグマティ(Bagmati)県シンデゥパルチョック(Sindhupalchowk)郡へ向かいます。カトマンズから北へ車で5時間ほどの場所です。
 そこから先には徒歩で数時間の場所に小さな村が点在しているとのことで、そうした場所へ支援物資を届けることができればと考えています。
 かなりの規模の被災が起こったようですが、現状は未だ不明とのこと。 電気のない村での、テントとシュラフを担いでの、支援です。
 5月4日に一度、カトマンズに帰ってきます。それまで、メールなど難しいと思いますが、支援と同時に現状をよく見てきます。

 

<< ネパールより 第二報 2015年5月5日 >>

 昨夜(5月4日)、カトマンズに上がってきました。
 現地では余震が続いています。余震は大地の咆哮のようにも聴こえます。
 バグマティ(Bagmati)県シンデゥパルチョック(Sindhupalchowk)郡カリチョウという地区で、仮設の診療所を置いての活動でした。
 活動自体は、ネパール人の医師や看護師によって今も続けられています。私たちにできたことは、その活動の小さなお手伝いでした。
 毎日、70人くらいの患者が歩いて、あるいは担架で運ばれてきます。多くは骨折、切傷を含めた外傷です。 山道を徒歩で4時間、5時間かけてやって来ます。
 家がつぶれ、家族が亡くなり、 牛や山羊も、下敷きとなって、今の自分にはもう何もなくなったとつぶやく老婆の言葉が耳に残っています。 牛や山羊は、山に住む人々の唯一の財産です。 それでも、その先には、まだまだ深い山が連なっていて、徒歩で数日かかるような場所の状況は現地でも全くわからないとのことです。
 ヘリコプターを飛ばした軍の情報は、村そのものが消えたところもあると伝えます。そんな村がまだ、依然として多く残っているのだと思います。
 大河に注ぐ一滴のような支援でしたが、一滴がたくさん集まるしか、ないような気がしました。
 とりあえず明日、日本へ向けて帰ります。

 今回の派遣は、岡山に本部を置く国際NGOのAMDAと長崎大学の全面的な支援を受けたものです。
 心からの感謝を捧げます。
ISMMの会長であり、カトマンズで活躍する医師でもある、DR。Buddha Basnyat が、"When the earth shook: a view from Patan Hospital in Kathmandu"というネパール地震直後の報告を書いています。
http://blog.wellcome.ac.uk/
2015/05/06/when-the-earth-shook/
クンデ・クムジュン・パンボチェ・ポルチェなど、シェルパの村々の被災状況に関する報告は限られています。以下は、5月6日付で、Dr.J.B.Westの家族に宛てられたメール情報です。

From: mingma tenzing sherpa 
Subject: Re: Thinking of you
Date: May 6, 2015 10:00:18 AM PDT
Hi penny thanks for remembering us, there are 496 house destroyed in khumjung Khunde pangboche  and phorche which khumjung VDC. Every village 80 percent house are gone, but no people are injured which good. Luckeyle My mom and sister they're  manage to scape.  Their house are gone. Sherpa community Sonoma  are organizing funds raising for earthquake relief for Himalaya region in Nepal. This Coming  may 14 and another one in May 21. Still there is  no government helped  reached,  I hope we can do some thing for them in this moments. If you like to contribute you can send us checked  that will be big help for this people.  
Mingma

義援金についてのお知らせ

ネパール大地震義援金 義援金送付先をご案内します。
  1. Patan Hospital Earthquake Disaster Fund
     まさに現在被災者を受け入れている中核病院です。
     外傷治療機器の不足に悲鳴を上げています。整形外科医や麻酔医がほしい、とも。
     ISMM(世界登山医学会)の会長であり、カトマンズで働く医師でもある、Dr. Buddha Basnyatが推奨しています。
     http://www.pahs.edu.np/patan-hospital-earthquake-disaster-relief-fund こちらは、銀行への振り込み情報が含まれています。

  2. 国連WFP(食糧計画)協会(http://ja.wfp.org/)
     WFPはネパールでの活動を積み上げています。この団体を通じた支援を三浦雄一郎さんがこのfacebookで呼びかけています。
     https://www.facebook.com/WFP.JP
     ISTM(国際旅行学会)会長であるDr. David Shlim(カトマンズ滞在が長くHRA(ヒマラヤ救助協会)の創設者)や、International Hypoxia Symposium 会長であるDr. Peter Hackett (クンブー滞在が長くペリチェ診療所創世記にも活躍)もここを通じた募金を呼びかけています。 ここから、onlineでの募金が可能のようです。
     http://www.jawfp.org/lp/helpnepal/

  3. 主要山岳団体の合意により、「ネパール大地震救援募金」の義援金の受付口座が公益社団法人日本山岳会に設置されました。
    この口座に住所、氏名を記載して義援金をご寄付頂くと、公益社団法人日本山岳会から、寄付金の税額控除の証明書が交付されます。
    (この募金活動は、2015年度末(3月末日)をもっていったん締切になりました。以下のサイトにて、寄付金総額とその贈呈先及び使途について報告がされています。 http://jac.or.jp/info/iinkai/soumuiinkai/post-992.html